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兵庫県 西宮市の伊藤耕一郎さん,2010年度海事代理士試験合格おめでとうございます。


■受験の動機■

 私は大学を卒業後から1年だけサラリーマンをしてあとはずっと自営業で,調査業と乗り物の販売(古物許可を得て)してきました。
 とにかく小さいころから乗り物が大好きで学生時代もずっとバイクに乗っていましたし,卒業後もジムカーナ等の競技に明け暮れるほどエンジンがついているものは何でも大好きでした。また私の父親は大手商船会社の海外航路船長をしており,退職後は海事補佐人をしていました。
 さてそんなのり物好きな自分ですが,車やバイクだけでなくジェットスキーや小型のボートなども扱っていましたところ「タグボートが欲しい」「哨戒艇はないか」など少し特殊な要望が増えてきました。
 その頃に船舶ブローカーの方々とお話をしたのですが,そこでは「一見さんお断り,素人帰れ」的なさんざんな対応を受けてしょげていたところ一冊の緑色の本を父から横に置かれました。『海事代理士合格マニュアル』(成山堂書店)でした。
 その時に海事代理士という仕事があることを知ったのですが忙しかったり「資格を取ってまで・・」という気持ちがあったのでしばらく放置していました。
 そんな時,仕事には直接関係はなかったのですが「貸金業務取扱主任者」の資格が創設されるとかいうことをネットでみて,「使わなくても資格のひとつでも取るか」という気持ちになり2ヶ月勉強して合格。
 そこで「せっかくなら自分の仕事の役に立つ資格が欲しい」と思うようになりました。そこで22年2月再び「合格マニュアル」を開くことになったのです。




■筆記試験対策■
先にも書きました通り父は海事補佐人でしたので受験することやサポートをうけようと思えば受けられる状況にはあったのですが「筆記試験だけは自力で合格する」という思いがあり,父に悟られることなく合格してやるとの意識で勉強を始めました。

勉強方法は最初は「合格マニュアル」を解いていき,解きながら自分で全部ワープロに打ち直すという作業を進めました。海事六法はこの時点では買わず(まだ22年度版がなかったので)ネットで法令をDLしてつかっていました。

ところで途中で法改正でマニュアルと現在の答えが違ってきている部分などがあることに気がつき,これの修正作業にかかったのですが,国土交通省設置法など細かい変更が多い法令はかなり手間取り,ネットで色々調べた結果REALの過去問集と合格六法にたどり着きました。ネットでは賛否両論でしたが一番安いプランで過去問と試験問題の六法を手に入れることができました。内容について批評は避けますが,少なくとも法改正に対応した回答と焦点を絞った六法は私にとっては効率よく勉強ができました。

また主要4法についてですが『海事代理士合格マニュアル』(成山堂書店)や「国交省の過去問例」の口述の部分
を見てみて「あれ?過去に口述に出た問題が筆記で出ている」ということにも気づき,過去問が9割以上毎回正答できるようになってからは「自己作成問題」ということで,口述の過去問と21年に変わった傾向で出た法令の近辺の法令に関してオリジナル問題も作りました。

憲法・民法は捨て科目と言われていますが,憲法は捨てる必要はないと思います。
実際に憲法自体は103条ありますがそのうちどう考えても問題にならなさそうなところを省くと80条文だけ覚えておけばいいわけですから条文部分にチェックペンなどで空欄を作って問題を作れば6〜7割は解けます。
また民法も過去問と行政書士の問題集などをやっておけば4〜6割はとれるように思います。また22年度試験では空欄補充から正誤問題が少し考えさせる形式になっておりひたすら条文の空欄埋めをするというよりも理解する感じがいいと思います。

商法は「一般常識」と位置づけず海事法としてとらえて勉強して方がいいでしょう。
主要4法については上に書いた通りですが,私がやったのは数字や送り仮名などを別紙一覧にまとめたことです。

たとえば船舶が消失したと認められるのは
商法だと○ヶ月 船員法だと○ヶ月 ・・・
とかいう感じ,
また書換,書換え,喫水,吃水などもどの法令ではどの表記などかも一覧表をつくって覚えるようにつとめてケアレスミスを防ぐように務めました。




小型船舶免許取得
後は口述で出ていたりするのと,海事事務を扱うのに実際の海を知らないのは問題があると思ったので,小型船舶操縦免許を取得することにしました。実技は教習にいきましたが学科は試験を受けました。海事代理士試験と「港則法」「海上交通安全法」などがダブっていますが試験科目とはだぶりませんが海上交通の基本の「海上衝突予防法」についての勉強は後から口述で「海技免許の取り消し用件は?」などの問の解答例に出てくる法令なので勉強しておいて損はありません。私的には2級小型船舶を取得しておけば試験に関連した対策としては問題ないと思います。1級はこれに上級航海ということで「海図」「気象」「機関」といったものが入ってきます。海事代理士試験には直接関係ないですが,海事代理士をステップアップのための資格としてとらえるのではなく開業を考えているならば1級まで取っておいた方がいいと感じました。「海図」や「潮流の計算」程度はできないと何かあって船舶上の相談があった場合に対応ができない海事代理士にクライアントが安心して頼もうとは思わないと思いますので。また特定免許講習にも行ってきましたがこのテキストは6級海技士の3つの講習(船舶職員及び小型船舶操縦者法に出題されます)のうち「救命講習」のテキストがそのまま使われますのでより実感がわくのではと思いました。





■筆記試験当日■
自分では過去問はほぼ100%,オリジナル問題も100%の状態で挑みましたが,内航海運業法で0点・・・というよりも午前中科目で見たこともない問題ばかりでいきなり出足をくじかれました。しかし船員法ではオリジナル問題が見事にあたって5点近く稼ぐことができました。他にもオリジナル問題が多数当たりましたのでなんとか後半がんばればと思っていたところ最後の時間はほぼ過去問の焼き直しだったので,筆記試験は自己採点で76%ありましたので合格を確信しました。





■口述対策■
 筆記試験の合格を確信したので1週間だけ休みその後父に報告をして,口述の対策を始めました。REALの口述マスターをベースに筆記で間違ったところも一問一答式でレジュメを作りました。それをベースにボイスレコーダーに吹き込んで移動時間はずっと聞き,夜には毎晩妻に手伝ってもらって模試をしてもらいました。
 オリジナレジュメがほぼ8割間違えないようになった時点で父に頼んで読み合わせをしました。その際に父より「NK」や「条約」などの専門用語や今まで過去問に出たことのない海事専門用語などを教えられました。私自身は「そこまで必要か?」とは思っていましたが何度も何度も父が繰り返すので頭の中に残っていました。





■口述試験当日■
 船員法から始まりました,船員法,船舶法と1問程度それぞれ新しい問題が出ていましたがほぼ過去問からの焼き直しだったのですが船舶職員及び小型船舶操縦者法ではじけました・・・「パナマ船籍〜云々」「AさんがBさんに小型特殊船舶を貸した時〜云々」船舶安全法でも「NK3船舶が〜云々」その他船舶用語炸裂! 船舶用語がわかっていれば実は過去問の応用なのですがわからなければどうしょうもないような問題が。
父から船舶用語などについて教えてもらっていなければ正直対応不可でした。





■結果■
自分でもどうだかわからないまま合格発表を待った結果,無事合格。
サポートをしてくださった先生方や父親,また妻のサポートにも感謝しています。





最後にこれから試験を望む方に・・・
「過去問だけで通用する時代ではなくなっている」とは言われていますが,しかし先ず過去問正答率100%にしておくのは必須だと思います。新傾向は口述やその年の海運業界の動きを見ながら国交省が力を入れているところなどをチェックしたり過去問の前後条文のチェックも有効だとおもいます。
また口述の模範解答にはややこしい船舶用語や捻った問題に関しては載っていませんので情報の収集がこれからは大切かと思います。

ありがとうございました。




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